開催趣旨
物質科学の発展には、電子状態を反映する励起状態の研究が欠かせません。電子間相互作用が重要な役割を果たしている強相関系では複雑な励起ダイナミクスを示すことが多く、その理解なしに対象物質の本質に迫ることはできません。そのため、最先端レーザー施設や量子ビーム大型施設で観測されるエネルギーに依存する物理量(光学伝導度や動的相関関数)を理論的に計算することが必要です。動的密度行列繰り込み群法 (Dynamical DMRG) は、強相関電子系・量子スピン系を記述する格子模型の励起ダイナミクス研究に有効なプログラムです。電子-格子相互作用を含む系など様々な量子格子模型に対応しており、非線形の励起ダイナミクス計算を含め様々な物理量の計算に対応しています。また、Dynamical DMRG は大規模並列計算に対応しており、簡単な入力ファイルの設定による最先端の量子ダイナミクスの研究を可能にします。今回の講習会では、このDynamical DMRG の使用方法を実習を通じて説明します。
開催要項
- 会場:
- 東京大学柏の葉キャンパス駅前サテライト205号室
- 住所:
- 千葉県柏市若柴178-4-4
- 日時:
- 2018年11月14日 (水) 13:00 ~ 17:00
- 募集人数:
- 10人
参加申し込み
申し込みは終了しました。
対象者
・ 量子格子模型の励起ダイナミクス計算、DMRG計算に興味のある方
・ UNIXでのファイル操作、編集、コマンドの実行などに慣れていることが望ましい
・ 並列計算、プログラミングの経験は問いません
プログラム
13:00 | ~ | 14:00 | Dynamical DMRGの概要 (アルゴリズムの解説) |
---|---|---|---|
14:00 | ~ | 14:20 | Dynamical DMRGの概要 (プログラムの解説) |
14:20 | ~ | 14:30 | 休憩 |
14:30 | ~ | 14:50 | MateriApps LIVE!のインストール |
14:50 | ~ | 15:50 | 実習1(1次元系の計算) |
15:50 | ~ | 16:00 | 休憩 |
16:00 | ~ | 17:00 | 実習2(2次元系の計算) |
事前準備
実習はMateriApps LIVE! ( https://ma.issp.u-tokyo.ac.jp/app-post/291 ) を用いて行います。ノートパソコン(Mac OS X, Linux, Windowsなど)をご持参下さい。実習のためのノートパソコンを貸し出すことも可能ですので、希望する方はご連絡下さい。
お手持ちのノートPCを使用する場合は、あらかじめ VirtualBox のホームページhttps://www.virtualbox.org/wiki/Downloads から、ご使用の OS (Windows, Mac OSなど)に応じたファイルをダウンロードし、インストールしておいてください。
主催
理研計算科学研究センター
共催/協賛
東京大学物性研究所計算物質科学研究センター(ISSP-CCMS)
ポスト京重点課題 (7)サブ課題G
TIA連携プログラム探索推進事業「かけはし」
その他
募集期限:2018/11/7(水)
お問い合わせ
東京理科大学 理学部応用物理学科 遠山貴巳
TEL/FAX 03-5876-1391
email tohyama@rs.tus.ac.jp